誰よりも近くに寄り添う仕事 いろいろな場面で介護を必要とする人をサポート

変化に気づき対応する能力

サービスの利用者と日常的に接するケアマネージャーは、その変化を早く感じ取ることができる職種といえます。
その変化をどのように考えればいいのか、どんな変化であれば医療につなぐ必要があるのか等、変化を見極める知識とノウハウについて学ぶことは仕事のスキルアップにもつながります。

例を挙げると、自宅で妻と二人暮らしをしている慢性心不全を患っているAさんの場合、60歳を過ぎたころから少しずつ心不全の症状がでるようになり、徐々に重度化して入退院を繰り返していました。
ケアマネジャーが関わるようになってからの数年だけで見ても、そのスパンは短くなる一方。
家での食事制限はあまりしておらず、まわりが注意してもAさんは生活を変えなかったそうです。
むくみによる体重増加が顕著になってきたある日、訪問したヘルパーから足に擦り傷があるという報告が入りました。
すぐに訪問看護師を手配し処置をしたため、傷の悪化は免れたのです。
むくんでいるときは傷ができやすく、そこから蜂窩織炎などの細菌感染症に発展してしまうことがあるため、素早く医療につなぐ必要があります。

こういったことがあった場合、ケアマネージャーはどう対処するのが良いのでしょうか。
正確な答えはありませんが、こういった場合はまずかかりつけの医師に報告し、食事療法の提案をしてもらったり、診察して現在の状況を改善する薬を処方してもらったりといったことが挙げられるでしょう。
疾患や症状などの特徴をある程度理解した上で関わることにより、的確に医師への情報提供や質問ができるので、素早い対応につなげることができます。